エメラルドマウンテン コーヒー大国、コロンビア

ラテン音楽からコロンビア音楽へ  
コロンビアの音楽というとかつての日本では、「ラテン音楽」とひと括りにされていました。
それが今ではインディヘナ(先住民)とアフリカ、そしてヨーロッパ文化の融合からうまれた独特のリズムが多くのファンを獲得し、シャキーラのような世界的歌手も生まれています。という訳で、現在、コロンビア音楽と聞けばサルサあるいはクンビアと答える通も少なくありません。では、コロンビアのクラシック、ヨーロッパの伝統的音楽はどうなっているのだろう、と興味が湧きます。そんな折、本国で期待の新星フルーティストが4月に来日、演奏会が開かれました。
 
世界で3億人以上が話すスペイン語
会場は東京・市谷のセルバンテス文化センター。スペイン語教育とスペイン語圏の文化普及のためにスペイン政府が運営している施設です。同種の施設は世界40カ国、72箇所で展開されているとのこと。なるほどスペインの文化戦略はなかなかです。世界で一番話されている言語といえば中国語。スペイン語も3億人以上のネイティブスピーカーがおり、なおかつ南米などスペイン語圏の出生率の高さから、いずれは英語を抜いて世界第2位の言語のなるといわれているとか。 もちろんコロンビアもスペイン語圏、国境を越えて世界中に同じ言葉を話す人々がいるというのは何とも心強いことではないかと、日本語圏は日本列島だけという日本人は思います。さらに世界に冠たる日本人の出生率の低さを思うと日本語の将来についても考えてしまいました。というのもセルバンテス文化センターの扉を開けるといきなり聞こえてきたのはスペイン語、そこはすでに異国の空間なのです。そしてその地下に作られたホールがコロンビアの若きフルーティスト、ラウラ・デルソル・ヒメネスさんの演奏会場。
 
南米に吹け、クラシックの新しい風
コロンビアのパトリシア・カルデナス大使の挨拶のあと、ステージに立ったヒメネスさんは繊細な印象で妖精のような方。銀のフルートを煌かせ、スレンダーな体を揺らしながら奏でる美しい音色に引きつけられます。前半は17・18世紀の所謂クラシックの曲目が選ばれ、ヒメネスさんの先生であるラファエル・ロドリゲス師との共演も交えて管楽器の澄んだ音の世界を堪能させてくれました。後半はコロンビアの作曲家による伝統のパシージョも奏でられ、クラシックと南米のリズムの新しい風かしら、とこれは全くの素人考えです。 演奏後に伺ったお二人の話では、クラシックはコロンビアではまだあまり一般的ではないとのこと。 11歳から音楽を習い始め、大学の音楽研究科を終えて現在はボコダのハベリアナ大学でロドリゲス師に学んでいるヒメネスさん。日本の印象は「全てが整っていて清潔で安全、そして人が親切。またぜひ来たい」と。私たちもぜひ、彼女の煌き踊るフルートの音色をまた聞きたいと願っています。ヒメネスさん、ロドリゲスさん、お疲れさまでした。
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