エメラルドマウンテン コーヒー大国、コロンビア

日本のお祭りシーズンといえば稲の収穫後の秋が主。でも、カトリックの影響の強い 国々では復活祭をひかえた春がカーニバルの季節です。カーニバルといえばブラジル・リオが日本でも必ずニュースになるほどの知名度ですが、南米ではコロンビア四番目の都市、バランキージャのカーニバルも有名です。
 
 
  多民族の融合が生んだ世界遺産
ユネスコの世界の無形文化遺産に認定されているバランキージャのカーニバルを「路上で 演じられる幾千もの演劇」と評したのは著名な写真家エンリケ・ガルシア。まさに強烈な色彩と踊り、音楽、エンターテイメントが多様な民族の中に融合した国民的イベントです。 その起源はスペイン人が旧世界からもち込んだカトリック教会の祝祭に、先住民のインディオの儀式、アフリカからきた奴隷の音楽的遺産が混じりあって民衆の祭りとなったもの。
2012年は2月9日から12日まで、多くの参加者と各国からの観光客を集めて開かれました。
 
 
  踊れ!踊れ!踊れ!4日間
4日間つづくカーニバルのクライマックス、シンボルともいえるのが1903年にはじまった「花の戦い」。武器ではなく花をと、この行事を象徴するさまざまな登場人物やダンサーをのせた山車が列をなし、先頭の山車ではカーニバルの女王が王子や王女をしたがえて観衆に花を投げ、踊りながらパレードします。 翌日は「The Grand Parade」と呼ばれる仮装大パレード。思い思い奇抜な趣向をこらしたグループがつぎつぎ繰りひろげる躍動的なダンスに人々の熱気も高まり、そこで披露される代表的な踊り「クンビア」や「ガラバト」のリズムに老いも若きも身を任せます。
 
  ホセリートの死、それって誰?
もう一つが「84番通りのパレード」と呼ばれる仮装パレード。カーニバルを擬人化した男ホセリートの死を悲しむ路上芝居です。カーニバルの女王が演じる黒い服をまとった未亡人は、慰められることなく気絶するまで泣きつづけるのです。芝居が終わるとカーニバルの登場人物に扮したクンビアのダンサーたちが、沿道に集まった大勢の観衆と共に陽気に踊ります。
 
  そしてカーニバル(謝肉祭)は終わる
カーニバルの最後を飾るのは、キリスト教の四旬節初日の水曜日(灰の水曜日)前日に行われる「ホセリートの葬送」です。バランキージャ・カーニバルを代表するキャラクターであるホセリートは、祝祭と陽気のシンボルとして4日間のお祭りのあとに亡くなり、陽気な未亡人たちの手で埋葬されます。ホセリートの葬送は肉体との別れの象徴です。 カーニバル期間中、バランキージャには扮装をした何人ものホセリートが現れ、町を練り歩きます。年齢・性別・人種・貧富を超えたあるゆる人々がこのお祭りに参加し、節制の40日間である四旬節の始まる前のお祭り騒ぎを満喫するのです。
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