エメラルドマウンテン コーヒー大国、コロンビア

キリスト教の信仰厚いコロンビア。人々はクリスマスをどんな風に過ごすのでしょう。 コロンビア料理を代表する有名シェフ、オマール・ムニョス氏にクリスマスの料理と それを囲む風景について語っていただきました。
 
Chef:オマール・リカルド・ムニョス氏
コロンビアSENA国立教育機関 教官 テレビの料理番組に出演する人気シェフ。 2011年ヒルトン東京、大阪「コロンビアグルメフェア」担当シェフとして来日。
 
  まず家族が集まる、それがクリスマス。
クリスマス前に授業で、クリスマス料理のナティージャ(濃厚な卵とミルクのデザート)やブニュエロス(チーズの揚げ菓子)、タマレス(肉・米などのバナナの葉包み)を教える際には、学生に「クリスマスの香りがするでしょ。」と話し、もうすぐクリスマスがやってくることを実感します。クリスマスは、コロンビアにとって特別な時期です。家族が集まったり、パーティーがあったり、喜びに溢れ、地域によってはダンスを踊り、酒を飲んで祝います。もちろん、この時期特有の料理もあります。一年を通じて作れる料理でも、コロンビアでは、料理によってクリスマスと関係性があるものがあります。ノヴェナ(キリスト教:いつくしみの祭日の前に行う「九日間の祈り」という習慣があり、家族が集まって、イエスキリストの誕生シーンを形作った馬小屋の周りで祈りを捧げ、クリスマス・キャロルを歌うのです。最後にナティージャ、ブニュエロス、タマレス、サンコチョ(伝統的な肉と野菜の煮込みスープ)や各地域の代表的な料理など、接待者が出す美味しい料理を楽しみます。
 
  食事、それこそ団結と家族愛の象徴。
ノヴェナが終わったあと、子供たちにプレゼントを渡す12月24日の夜と31日の年越しの食事は、団結と家族愛の象徴です。アヒアコ、サンコチョ、レチョナ(米などを詰め焼いた豚)が家族のテーブルを飾ります。それは、まさに家族の結びつきの現れであり、前年の反省も込めて、新しい年が家族の希望で満ち溢れた年であるようにと願います。しかし、その願いはどんな時でも行われていることです。ヨーロッパスタイルの豚肉や七面鳥を食べる時、エキゾティックな食事を取る時、慎ましい時、贅沢な時どんな時でも家族が集まるということは、ずっと続いている伝統です。
 
  日本でもできるクリスマスのお料理をお教えしましょう。
東京に行った経験で言いますと、アヒアコは日本でも作れると思います。材料は、日本にあるもの、味をつける調味料のグアスカは南米食材輸入品店で手に入ります。いつでも作れるように材料に関して下記、ご説明いたします。
 
アヒアコの作り方
メークイーンは、煮ても煮崩れしないで、スープにそのまま形が残っています。 男爵芋は、澱粉が多く含まれており、すぐに溶けてスープにとろみをつけます。
 

◆材料:5〜6人分(調理時間:約45分)◆

・鶏胸肉2(1つ1kg)   ・男爵芋1/2kg   ・メークイーン1/2kg
・アンデスポテト1kg   ・トウモロコシ4本   ・グアスカ1握り(ハーブ)
・ケッパー1瓶   ・生クリーム1パック   ・長ネギ半分
・セロリ1本   ・コリアンダー1本   ・熟れているアボカド2個
・塩、クミン(好みで)        
 
【1】 1本のトウモロコシを4つに切る。中鍋か大きい鍋に半分ぐらい(2リットル)水、塩少々を入れ、強火にかける。
【2】 沸騰したお湯に、皮を剥き輪切りにした、男爵イモとメークイーンを入れ、次に同じく皮を剥き輪切りにしたアンデスポテトの半量とグアスカも加える。
【3】 鶏肉が煮えたら、取り出して、残り半分のジャガイモを入れる。火の温度を半分に下げ、スープが煮えるまで待つ。
【4】 鶏肉を細かくさく。
この料理は、コロンビアでは基本的に浅くて底の平らな土鍋に入れて出しますが、スープ皿を使用しても良いでしょう。細かくさいた鶏肉、生のコリアンダーと長ネギのみじん切りを盛り付けるときに加えて、テーブルに出す際には、お好みでトッピングできるように、ケッパー、生クリーム、一口サイズに切ったアボカドを置いておきます。ご飯との相性も良いので、日本の食卓でおかずにもなると思います。※グアスカの代わりにオレガノで代用しても近い味になります。

 

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